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ソフトウェア開発の定量化手法 第3版。タメになる言葉3。

「ソフトウェア開発の定量化手法」より、個人的にタメになると思ったところの引用。その3。

 

成功している大企業の定量化計画の9ステップとして紹介されている項目をできるだけ短くまとめる。

  1. 運用環境の測定 … コンピューターの利用率やダウン時間など。1950年代から一般的に測定されている。
  2. 開発中のプロジェクトの測定 … プロジェクトの計画値と実績値など。1950年代からかなり一般的に測定されている。
  3. ソフトウェア資産とバックログの測定 … ソフトウェアにかかっている費用など。
  4. 顧客満足度の測定 … ユーザーインタビューも大事。1950年代後半から1960年代にかけて測定がはじまる。
  5. 完了プロジェクトの測定 … 完了したプロジェクトのFP(ファンクションポイント)など。1980年代から一般的になってきた。
  6. ソフト要因の測定 … 開発と保守の手法、スキル、ツール、組織、環境についての調査。1980年代から成熟した。
  7. ソフトウェアの欠陥の測定 … 欠陥率や欠陥除去率の測定。「IBMなどのような真のリーダーのみが測定している」らしい。欠陥と顧客満足度には強い相関がある。多くの企業にとって1990年代の課題。
  8. 企業内従業員統計の測定 … 従業員のスキル、人数など。「技術者」でひとまとめにしてはいけない。
  9. 企業内の意識調査 … 専門家による社員の意識調査が必要。うまくしないと人に誤解を与えたり傷つけたりする。

 

「欠陥」「従業員統計」「意識調査」のあたりが難しく、実践できている企業が少ないということらしい。

自分の経験では、「意識調査」は形としてはやっていても、結局は経営者の意図にそぐわない社員を見つけるためにやっているというパターンがあって、まさに「人を傷つける」結果になっている。

 

「従業員統計」に関して、「技術者」でひとくくりにしている会社は多い。エンジニアの分類や評価を上手くできる人は限られていますね。

 

「ソフトウェアの欠陥の調査」は、技術者は重要性に気づいているが、調査結果を事業計画に反映できない事が多い。

欠陥への対応よりも目先の利益を生み出す企画にリソースが回されてしまい、技術者は負債に苦しむことになる。

 

と思いました。

 

 

ソフトウェア開発の定量化手法 第3版 ?生産性と品質の向上をめざして?

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